10月のお薦めの本
朝夜が涼しくなり。秋の深まりを感じているところです。今月も2冊の本を紹介します。
1冊目は,『びりのきもち』(詩:阪田寛夫,絵:和田誠,出版社:童話館出版)。
出版社から・・・
17編の短い詩を納めます。『ぼくたちのあいさつ』は、「おす!」。この言葉に、いろんな気持ちが込められています。
けんかした日、しゃくにさわる日、ぼくたちはだまっている、「ジロリ」と「ジロリ」・・・「おれはもう息がつまるぞ」「ひょっとしたら、あいつも・・・」・・・そして、どなる。「おす!」へんじがくる「オス!」。
幼なじみと重なる『ちこく王』、できることなら運動会を回避したいわが子へ『びりのきもち』、ニンゲンってなんだろうと問いかける『ニンゲン』、子どものころに歌った『サッちゃん』、大人になることが楽しみになる『おとなのマーチ』、わが子が抱く父親のイメージと重なる『おとうさんのあしおと』・・・。
ひとつひとつの詩に、共感したり、思わず「くすっ」と笑ってしまいます。それは、自分のことや身近な人を、詩のなかに感じるからでしょう。詩人だからこそ、言葉がこんなにも心に届くのでしょう。最初に読み終えた時の気持ち、しばらくして読み直した時の新たな気持ち、様々に変化する自分の気持ちを発見し、生きていくことが楽しくなってきます。
2冊目は,『100年たったら』(文:石井睦美,絵:あべ弘士,出版社:アリス館)。
出版社から・・
ずっと昔,草原にライオンがひとりっきりで住んでいました。ある日,飛べなくなった一羽の鳥が草原におりたち,一緒に過ごすようになりますが……。ライオンと鳥がたどる,はるかな時と巡る命を描いた,せつなく壮大な物語。
ぜひ一度読んでみてください。
コメント